話題 軒先ゼミ

時代は<サブスクモデル>だなんて無理するなよ。ボクらはずっとヤギスクさ。

2020年7月18日(土)14:00~開催終了 #MEME Saturday Swag

サブスクについて前回の#MEME Saturday Swagで話題にしたんだけど、ふと思いついて今日はボクの音楽活動の超初期の時代のことだけを固有名詞を除き、ざっくり書きます。高校の時にバンドを組んだ。ボクが名付けたそのバンドは、ボクが東京に出てきてからもすごく活動していて、大阪で結構有名になって、その後、そのバンド自体は解散して、そのメンバーの一人がみんながよく知っているバンドを組んで東京に出てきた。嬉しかったよ。ボクはというと、東京で一からやり直していてちょっと売れているバンドのローディーになったりして多くのアーティストと新しい情報を集め倒していた。そして東京に出てきて、2つ目のバンドが今でも活躍するかっこいいバンドなんだけど、そこのギターで加入させてもらい、加入1発目のライブから、音楽雑誌の主催イベントでお客さんはいっぱい入ってるし対バンも有名なアーティストたちばかりで、同じステージで演奏できるのがなんだか不思議だったし、めちゃ嬉しかった。その頃はぎゅうぎゅうにライブのスケジュールが組まれていて、そこでもかなりいろんな人と出会えた。後に海外レーベルと契約する有名なアーティストとツーマンでツアーに出たりも経験した(ツアー、彼らも初めてだったかな)。K氏には感謝しかない。今度こっそりライブ行こうと思っている。そして時代は、グランジ〜USハードコアとかが面白くなってきていて、ボクの周りも早くもそういうモードになっていて、音もかっこいいし、スタイルもかっこよくて、それやりたい!って別のバンドをつくった。作ったというか、S君が始めたかっこいい母体バンドがあって、半ば強引に、それ、その名前のまま、もっとやろうよと言って、やっぱりレッチリのベースにやられちゃっているから、目立つベーシストをやった。メイン機材はフライングVベースでね。周りにはシーンを牽引するカッコいいバンドばかりだった。見るのもワクワクしていた。この頃かな、企画、企画って、ボクがどうしても共演(対バン)したい、好きなバンドにお願いして自分のイベントを打ちまくっていた。みんなごめんね、ほんとうになんか強引だったかと思う。でも楽しかったよね。イベントやるのに音楽雑誌や情報雑誌に電話して、会いに行って、その時、まだ23〜24歳くらいだったから、今思うとみんなよく会ってくれたなあと、しみじみ。そして、ボクの当時からのプレゼン能力には少し感心(笑)。でも当時ってこんな無鉄砲な若者がいっぱいいたとも思う。レコードレーベルやりたくてカセットテープのレーベルとか作って、ディスクユニオンさんや下北沢にあったハイラインレコードさんに置かせてもらったり、ついでにドキドキしながら、かっこよさそうなインディーズのバンドの音源とかチラシを漁っていたなあ。そのために代官山で事務所兼自宅ってマンション借りて(笑)。ここまでで24歳ぐらいです。ここからもまあまあ面白いんだけどそれはまた今度また機会があれば書きます。

で、17歳くらいから24歳くらいまでの音楽のことに絞ってザーッと書いたけどね、ボク、ボク自身がずーっとサブスクだなって思ったの。なんかもともと全然「自己実現欲」っていうものが本当に一度も何にもなくて、そのかわり、本当に日々の自分の興味・好奇心・妄想をアップデートして、自分というサービスを使い倒して生きてきたなあ思ったんだ。サブスクってかつては所有の価値だったものが所有ではなく利用するにビジネスモデルに変化してきたよ、これからはますますそんな時代だよ、って。で、巷の関心は「で、キミはどうする?どうやって生きていく?」なんて感じの話なんだと思う。ボクがふと思ったのは、ボク自身が「何かになる(所有の価値)」ことを目指す"自己実現型タイプ"ではなく、「何にも固定されずに絶えず変化し続ける(利用する、使い倒して生きていく)」"流浪の民タイプ"だから、感覚的にサブスクに近いなあって思ってね。あ、そうだ、貴種流離譚がすきなんだった。とにかく今思ったことをだらだらと書いてみたりしている。万物は流転するのさ。あなたは誰ですか?何している人ですか?うーん、私とはさて誰のことなんだろう?、と(笑)

じゃ、なんでそんなボクは、ボクを今日まで維持できてるんだろうか?

サブスクに無理やり引き寄せていうと、ボクってボクからのチャーンレート(解約率、離脱率)、超低いんですよ。つまり、その時に面白いと思ったことをその分だけはガーッとこだわってるやる、そしてその反面、かつて面白いと思っていたものでも、だんだん面白さを失ってきたな、と思ったものは、もったいぶらずに減らしてみるのです。しかし、その断捨離感すごい中でも。自分というサービスそのものはどうやら解約せず、構造的なシステムを都度整えている過ごしているようなのです。だから維持できているんだと。調整型サブスクミームマシーンなのかもしれないね。ビジネス(お仕事)とみなすものでも、とりあえずそのスイッチを入れるけど、スイッチ入れながらも絶えず真剣さの一歩手前で面白さと儚さ、みたいなものの間をいったりきたりしているし、どうやらそれがないと楽しめないみたい。だからリサイズとかダウングレードとかも楽しみのなかに含まれているようなんだよね。で、新しいサイズ感で再度遠目に観察し直してみたりすると、また愛おしく感じる部分や気付きなんかも新たに発見できて、あっ、じゃあ方向性を少しズラしてみよう、とか、真逆で考えてみようとか思えるのです。ヘーゲルの精神現象学とか大論理学とかリズム感心地よくニヤケながら読めるって思ったのもこういう癖(へき)に近いものを感じたからかもしれない。あっ、これこそ関係ないか(笑)。

そんなこんなで、おそらく根本の「ボクという思考サービス」に、ボクは今日も常に加入しっぱなしで、一度も解約していないんですね。同じサービスでプラン変更とかはしまくっているかな(笑)。そう思うと、典型的なサブスクモデルに乗っかってるわ、と。無理やりこじつけかな?間違っているかもしれないけれども、こういう論点で話している方いたら教えてください。ボクが1番乗りかなーって今のところ思っているのだけれど。

なかなか人には理解してもらえないのですが、ずーっと同じことにしがみついて、そのベクトルが成功とか拡大とか達成の向きで持続しないといけないって信じていることの方が、人間の、特に思考の成長を止めるとボクは思っています。そうではなく、どんなジャンルの遊びでも、仕事でも、肩書きでも、それは自分の加入している思考サービスの一環、その過程、その幻想の1つに付き合っているのに過ぎないぞ、たかだかそんなものに過ぎないものをあまりにも過信し、1つの固有の、手放しちゃいけない価値として何とかするぞ、ってしがみついてしまっちゃ大変だよと思っています。そうじゃなくて、自然に、あるがままに、大きくしてみたり小さくしてみたり、磨いてみたり、汚してみたり、たまに突き放してみたり、誰かにあげちゃったりして、その変化の中で自分がどう変化し続けていくのかを楽しんでみてください。

AmazonのクラウドAWSじゃないけれど、必要な時に必要な拡張性を使ってやれば良いんです。そして、とにかく企画は高級な遊びですよ。うんと楽しく考えて過ごそうよ。そして実現させてみたり、失敗してみたりして。

 

 

 

 

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